
経営者の方や管理職の方と関わっている中で、常々感じていることですが、一生懸命で、真面目で、完璧主義な人ほど、陥りやすいあるパターンがあります。
それは、「自分で自分を批判することが多い」ということです。
前述のような特徴がある方は、仕事でも一定の成果を上げていることが多いものです。自分を律し、やるべきことをやり抜いてきたからこそ、仕事でも評価され、責任ある役割も担っています。この点は、本当に素晴らしい強みです!
ですが、その「自分に厳しいところ」が、いつの間にか自分を傷つけていないでしょうか?
例えば何かを間違えたとき、うまくいかなかったとき、思い通りに進まないときに、
「自分ってなんてダメなんだろう」「相変わらず成長していない」「なんでこれくらいできないの?」等など、自分で自分に心の中でダメ出しをしていないでしょうか?
実は自己批判の言葉は、一見自分を奮い立たせる叱咤激励のようにも思えますが、厳しい自己批判が続くと、自分の中のネガティブな感情・・・がっかり、悔しさ、悲しさ、自己嫌悪感などを、正面から感じることができなくなります^^;
その結果、「そんな感情を感じちゃいけない」と無視したり、見えないふりをしたりしがちです。
すると、「ネガティブな感情を抱えている、ありのままの自分」を受け入れられなくなり、ますます苦しくなってしまいます^^;
その結果、「感じたくない → 見ないふりをする → でもしんどい自分は消えない → そんな自分をまた責める」というループが繰り返されてしまうのです!!!
ここで、ひとつ、当たり前で最も大事な前提を、思い出していただきたいです。それは・・・「人間はカンペキではない」ということです(きっぱり)。
どんなに優秀でも、どんなに努力家でも、しょせん人間です。ミスもするし、完璧にはできないし、「ああ、今日はダメダメだったな」と思う日も当然あります。
それは能力の有無とは別の、「人間」であれば、当然の前提なのです。
完璧主義の方は、とても真面目だからこそ、「人間本来の性質」よりも、「完璧な理想像」を強く見てしまいがちです。言いかえると、現実の自分ではなく、どこにも存在しない「完璧な自分」という幻想を追いかけてしまっているのかもしれません。
まずは、「完璧な自分を目指し続けることは、現実的ではない」ということに気づくことが大事です^^
そして、人間である以上、落ち込んだり、悔しくなったり、嫉妬したり、自己嫌悪したりというネガティブな感情を感じることは、これまた当然のことです。
そのうえで、ネガティブな感情を感じている自分を、さらに批判で追い打ちするのではなく、「労る」方向に切り替えてみる、、、ということをお勧めします^^
私たちは、他者への思いやりについては、当たり前のように大事だと考えます。友人が落ち込んでいたら、「そんなに自分を責める必要ないよ」「十分がんばってるよ」と励ましの声や温かい声をかけるのではないでしょうか。
ところが不思議なことに、自分自身に対しては「もっと厳しくするべきだ」「甘えてはダメだ」と、過剰な義務を課してしまいがちです^^;すると前述の苦しむループにはまってしまいます。
ネガティブな出来事や感情が出てきたときに、他者への思いやりと同じように、反射的に自己批判をするのではなく、
「つらかったね」「大丈夫?」「そういうこともある」「ここまでがんばったね!」
というような、自分を労る言葉をかけてみましょう!
自己批判を手放し、自分を大事にすることは、「甘えること」でも「成長をやめること」でもありません。むしろ、これにより、自分の中のネガティブな感情も受け入れることができるようになり、ありのままの自分を受け入れることができるようになります。そして自分自身を受け入れること(自己受容)ができると・・・他人(他者の考えや価値観)を受け入れることができるようになります。
多様性が重視される現代では、まさに必要な取り組みなのです(ハラスメント的な言動を防ぐためにも有効です!)。
完璧でない自分、ネガティブな感情ともむきあって、「自分を責める言葉」よりも「自分を労る言葉」を選んでいきましょう^^