Case study

女性管理職・役員に必要な意識チェンジとは?

先日、日経新聞を読んでいたところ、気になる記事がありました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0261U0S3A600C2000000/

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政府は5日の男女共同参画会議で、女性活躍・男女共同参画の重点方針(女性版骨太の方針)の原案を示した。東証プライム市場に上場する企業の女性役員の比率を2030年までに30%以上にする目標を設ける。多様な価値観や考え方を企業活動に取り入れて成長につなげる(日経新聞2023年6月5日より抜粋)
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数年前から女性活躍が叫ばれていますが、現状としてはそこまで変化は感じていませんでした。

今回具体的な数値目標が改めて明示されたことで、女性役員、女性管理職も確実に増えていくことでしょう。

これに伴い企業の女性役員・女性管理職の育成は、待ったなしとなります。

育成にあたっての課題として、管理職としてのリーダーシップやマネジメントスキルの習得はもちろん必須ではありますが、同時に一番大きな課題として、女性従業員本人の意識チェンジがあげられるのではないかと思います。

例えば昔ながらの価値観の1つに「性別役割分担意識(いわゆる男性は外で仕事、女性は家庭を守るべき等)」がありますが、この価値観に基づいて、次のような思考に無自覚に囚われているケースが多くあります。

・女性は事務仕事が向いているから管理職は難しい

・女性は出産や育児があるから責任のある仕事は難しい

・女性は出産や育児があるからプロ意識を持ちづらい など

すると、このような思考に反する行動(例えば女性管理職として上に立ち組織を引っ張っていくなど)を起こす際に無自覚に反発して行動しづらいと…いうことが起きてきます。

さすがに最近はハラスメントの問題もあるため、表立って上記のようなことを直接言われる機会は少ないかもしれませんが、このような昔ながらの価値観は、見えないところで根深く1人1人に根付いていると感じます^^;

弊社でも、女性管理職の方に、1on1コーチングを実施していますが、私のような50代以上の世代だけではなく、30代~40代の若い世代であっても、「性別役割分担意識」のような価値観に無自覚に囚われているケースも多くあるようです。

その結果、例えば「自分は男性のような働き方はできないから、管理職は難しい」という考えに囚われて、自分で自分の行動を制約してしまいます^^;

また、自分を過小評価して、現状維持のままでいたいという自己防衛からくる行動の制約もでてくるかもしれません。

この現状維持のための自己防衛は、女性に限らず、男性も含めて、多くの人が該当している可能性もあり、もしかするとこうした思考からくる行動制約が起きており、変化したくても変化できない組織があちこちで存在しているのかもしれませんが・・・

とはいえ時代は変わっていますので、社会も組織も人材もマネジメントもこれまでのやり方やイメージから変えることが求められています。

ということは、逆にいうと、これまでと比較する必要な全くなく、新しい形を新しく作っていくということが必要になってきています^^

よく、女性の管理職候補の方が、自分とはかけ離れた理想のリーダー像を目指して苦しくなっているケースを見かけますが、あくまで他人ではなく、自分らしいリーダー像を目指していくことが必要です。

女性管理職に限定したことではありませんが、これまでのリーダー像はいったん脇においておき、変化の時代に合わせて自分らしい、等身大のリーダーを目指すということが必要なのだと感じます。

自分らしい、自然体の、リーダーとはどのようなリーダーか?

ここを明確にした上で、行動してくことができるとよいのではないかと思います^^

弊社では、管理職にむけてのコーチングサービスも提供しており、無自覚に囚われた思考を自覚してコントロールできるようになり、自分らしい等身大のリーダー像を明確化して、そこにむけて変化していく管理職の方のサポートを行っています。

女性管理職の方々の苦労や思いは、個人的にも少なからず共感するところがたくさんありますので、今後、女性管理職育成にむけてのサポートをする機会を増やしていければと思っています!!

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