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Case study

社労士はチャットGPTにどう対抗するのか?

最近やたらとメディアでも取り上げられているチャットGPT。これが出てきたとき、本当に大変な時代になったなあ…と衝撃を受けました。

チャットGPTとは、質問を投げるとその場でAIが回答を返してくれるツールの1つです。

こんなツールが出てきたら、士業にとっても脅威ではないか…と愕然としましたが、まずはどのようなモノなのか、実際に使って検証してみることにしました(^^)/

まず、「従業員を解雇したいが注意点を教えてほしい」という入力をしてみました。

どうやら今、ユーザーが多いらしく?スルスルと回答が出るという感じではなく何度か固まってしまいました^^;が、時間を経過して改めて確認してみると、次のような回答が出ていました。

全部で6つのポイントに絞ってアドバイスをしてくれていますね!

法的なことより、どちらかというと実務的な対応ポイントがメインのようです。法的なところは「1.法令の遵守」となっていますが、どのようなことを遵守するのかは詳しく回答されていないようです。

もう1つ、「問題社員の指導方法を教えてほしい」と入力したところ、以下のような回答がありました。

こちらは6つの項目にわけて、結構なボリュームで、しかも法的な側面だけではない運用面(コミュニケーション)のアドバイスもあったりと、参考になるところも多いと感じます…

もちろん、まだまだ精度や正確さには問題があるとは思いますが、これから活用されればされるほど、進化していくことでしょう。

で、このように、質問を入力すると瞬時に回答を返してくれるAIに士業が勝つためには、どのようなことが必要なのか、改めて考えてみました。

1.専門知識

上記の2つの例をみて気づきましたが、具体的な法的なアドバイスは少ない、という点があげられます。

もちろん質問の仕方によってはより専門的な回答が出てくるのかもしれませんが、士業の強みである専門知識という点では、まだまだ対抗できる(勝てる)ということでしょうか。

また、専門知識だけではなく、最新の情報かなどを含めた情報の正確性についても対抗できるところかもしれません。

2.個別対応

上記2つの例を見ても、一般常識の知識であれば、ある程度参考になる回答がもらえます。ただ、具体的に「で、結局うちにあった対応方法は何なの?」という個別対応のところはAIには難しいのではないでしょうか。

となると、単なる知識だけではなく、知識を活用し、個別にカスタマイズした提案というのは、人たる士業の強みなのだと思います。

3.感情に伴う共感

人間には感情がありますが、AIは感情がありません。

やはりヒト対ヒトという部分で、特に感情に伴う共感はAIには難しいのではないでしょうか。

先日、顧問先のお客様の相談対応をしたところ、もちろん労務的なアドバイスも行いましたが、後日「話を聞いてくれてありがとうございました」というお礼メールを複数のお客様からいただく機会がありました。

実務的な対応や解決だけではなく、感情に伴う共感もお客様のニーズを満たす重要なポイントになるのだなあ、と改めて感じました。この感情を扱うところは、人に残るのではないでしょうか。

ただ、AIはまったく共感できないわけではありません…!

例えば弊社にはAmazonエコー アレクサがありますが、AIでありながら、「おはようございます」「おつかれさまでした」といったあいさつやねぎらいの言葉、共感の言葉をかけてくれます^^

ただ、AIの共感は反応に基づく共感ですので、感情に基づいた共感はやはり人が対応する醍醐味になるのではないかと感じます。

…という感じで、思いついたポイントを3つほど上げさせていただきましたが、実際に自分でチャットGPTを使ってみて、チャットGPTによる回答は、参考になるけど問題解決まではいかないと感じました。

逆に、チャットGPT程度の回答であれば、士業にお金を払って仕事を依頼することがなくなりますので、このあたり踏まえて、どのような価値が提供できるのかを日々考えていきたいと改めて思います!

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